「現場で通用するネーム制作力を身につける」
仕上がり目標
漫画に限らず、作品を作る上で重要な要素とは何か? 『人・事・物』の連鎖としての作品を、理解する。
キャラクターが大事と言われるが、そもそもキャラクターとは何か? 分析にとどまらず創作に踏み込む。
漫画における構成と演出とは何か? コマ割りの文法を学びつつ、映画やアニメとの表現の差を理解する。
特徴1.プロ漫画家・編集者の“名人芸”を言語化・教材化
プロ漫画家や編集者が無意識にやっている“名人芸”をある程度誰でも再現できる形で言語化し、理解しやすいように教材を用いつつ講座として組み直しました。
また本講座では、“漫画家志望者が重要だと思っているポイント”と“プロ漫画家が重要だと思っているポイント”のズレを学んでもらいます。
多くの漫画家志望者は、このズレに気がつかない状態で持ち込み・投稿、担当編集者とのネームのやり取りを繰り返しがちなのです。
特徴2.ネームを徹底的に叩く、ネームの修正力を磨く
講座では、実際に受講生のネームを徹底的に叩きます。
現場では編集者に何度もネームを見せることになり、特に新人や志望者となると1回でネームが通ることはまずありません。
編集部からのOKがもらえず、描き直しも含めネームを何度も修正することに大抵はなりますが、新人や志望者は“軸”を持っていないことが多く、途中で心が折れてしまうことも多いです。編集者と何度もやり取りしているうちに、何が良いのか何が面白いのかわからなくなってしまいやすいのです。
そこでMANZEMIでは、第三者視点のコーチ役として講師がいる状態でネームの修正を繰り返し、実践を積むことで、最終的には受講生が自力でネームを直せるようになることを目指します。
特徴3.全体指導→コマ割りチェック→下書きチェック
ネーム添削は以下の流れで行います。
1)ネーム添削・全体指導
ネームの修正に関して講師+受講生全員で検討します。自分以外のネームを見ることで客観的な視点で作品を見る目を養い、アイデアの幅を広げます。MANZEMIのネーム添削では受講生自身が描きたいものを尊重します。その上でどのように修正するのが良いか受講生と一緒に検討します。
2)ネーム添削・コマ割りチェック
ある程度の完成度まで達したネームに関しては講師がコマ割はもちろんのこと、ふきだしの位置から擬音まで個別に丁寧に指導します。
3)下書きチェック
最後に下書きのチェックを行います。
作成した作品を完成させ、持ち込みや投稿する等、「次」のステージに進んでもらいます。
コース詳細
内容 | 作話に特化した中期講座+ネーム添削・課題講評 |
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期間 | (第23期)2024年8月18日(日)〜2024年10月27日(日)+補講11月3日(日) |
曜日 | 毎週日曜日 |
時間 | 14:00-17:30(途中休憩あり、終了後に質疑応答等あり) |
回数 | 全10回+添削会1回+追加講座(補講)1回=計12回 |
講師 | 喜多野土竜 |
最小催行人数 | 5名 |
参加方法 | WEB会議システム「Zoom」を使用します |
受講料 | 140,000円(税込154,000円) |
1.講義
毎週1回/日曜日13:30~18:30に講義。講義では座学だけでなく実習もやります。
2.ネーム添削・課題講評
受講生には実際にネームを作成してもらい、その添削会を実施します。
また毎回、理解を深めるための課題が出ます。課題は次の回に全て講評します。
3.動画
講座やネーム添削・課題講評は全て録画し、受講生限定で閲覧することができます。
欠席した場合や聞き逃した場合などに活用することができます。
講義&ネーム添削会スケジュール
日曜日:13:30~18:30(途中休憩あり)
【漫画ネーム講座・第23期日程】
第1回:コマ割・演出論1
第2回:コマ割・演出論2
第3回:コマ割・演出論3
第4回:ネーム添削
第5回:キャラクター論1
第6回:キャラクター論2
第7回:キャラクター論3
第8回:キャラクター論4
第9回:ストーリー論1
第10回:ストーリー論2
第11回:ストーリー論3
第12回:補講
- 講座の各回内容は進捗状況等により変更する場合がございます。予めご了承ください。
- 講座ではMANZEMI独自のスライド資料と教材を用いて学習します。
持ち物
筆記用具とメモを取れるもの(ノートPC可)を持参してください。その他、必要な場合は授業毎に指定いたします。
講義内容例(実際の講義内容の一部です)
【コマ割・演出論その1】
- イラストレーターを起用した漫画が失敗しやすいのはなぜか、そもそもマンガの演出とは何かを学ぶ。
- 『2段ショット理論』をベースに、コマ割りの文法の基礎について分析し、コマとコマの連鎖を知る。
- 『3コマ演出法』について学び、マンガの中の時間演出についてみんなでディスカッションしてみる。
- 国宝にもなっているある名作絵画を元に、視線誘導についての誤解を正し、画面構成論について学ぶ。
- ついでにイマジナリーラインについても基本的な点を学び、コマ内の構成の文法を学ぶ手助けとする。
【キャラクター論その1】
- キャラクターが立つことが重要と、多くの編集者が安易に口にするが、ではどうやって立たせるのか?
- キャラクターに奇矯な行動を取らせれば立つと勘違いしていないか? 息切れするキャラクターとは?
- キャラクターとアイコン化とは何か? 実際の漫画やアニメ作品を例にキャラのヒナ型について学ぶ。
- 『ONE PIECE』などのキャラクター造形のルーツを、2千年以上の歴史をさかのぼって俯瞰してみる。
- 『涼宮ハルヒの憂鬱』や『マクロス・フロンティア』などを分析し、アイコン化の問題点を洗い出す。
【キャラクター論その2】
- アイコン論での分析を踏まえて、では具体的にはどうやって独自のキャラクターを造形していくのかを学ぶ。
- 『今川焼きメソッド』を用いての、立ったキャラクターの造形を実践し、それをみなで検証してみる。
- さらに『24時間メソッド』を用い、『今川焼きメソッド』で作ったキャラクターの、拡張方法を学ぶ。
- 『人・事・物』の連鎖とは何か、ストーリー作りへの足掛かりとなる部分まで踏み込んで、考察する。
- 『ネオ三題噺メソッド』を応用し、キャラクター作りの可能性を参加者でディスカッションしてみる。
【ストーリー論その1】
- 名作に共通する構造とは何か、神話や古典的名作と現代の作品を比較して、共通する構造と型を学ぶ。
- 投稿者が犯してしまいがちな失敗例を具体的にあげ「なぜ同じ間違いを繰り返すのか?」を考察する。
- 『ウェーバー技法』による、作品の発想方法の基礎法を学び、実際に自分の作品作りに応用してみる。
- 作品のテーマとは何か、それ以前にテーマは必要なのか、作品作りの根本に立ち戻り問いかけてみる。
- 『プロット不要論』について学び、『タッチタイピング思考法』と『リニアコンテ法』を身につける。
【ストーリー論その2】
- 作品構造論を踏まえて、実際に物語を転がしていくためには何が必要か、作品の推進力を分析する。
- 長期連載作品と読み切り作品との、構造の違いを学び、投稿作に求められる作品の構成について学ぶ。
- 途中で推進力が落ちた作品を具体的に挙げ、なぜ落ちたのか・どうすれば回復できるかを、討論する。
- 『作品構造図』を元に自分が作った作品の構造を再検証し、完成度を高めるための方法論を考察する。
※上記の内容は一部です。さらに具体的にどのようなことをするかは説明会でご案内させていただいております。